室谷総合法律事務所 Lawメールニュースレター(第37号)

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★★室谷総合法律事務所 Lawメールニュースレター(第37号)★★
★★2021.11.11  ★★ https://murotani-law.jp  

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室谷総合法律事務所Lawメールニュースレター運営事務局です。
 紅葉の候、ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。
 「秋の日は釣瓶落とし」とはよく言ったもので、最近は日が暮れるのが早くなり
ました。金木犀がどこからともなく香り、街路樹もすっかり秋の装いです。過ごし
やすい短いこの季節を楽しんでいただきたいと思います。
 それでは、第37号も法律関連情報や弁護士の日常、考えていることなどをお届
けします。皆様の毎日に少しでもお役に立てれば幸いです。
 是非、ご覧ください!

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◆ 1.室谷総合法律事務所とは・・・
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「全面的に信頼できる法律事務所であること」
「専門的かつ総合的な法律事務所であること」
「社会正義を重んじる法律事務所であること」
をモットーにしている法律事務所です。現在、弁護士3名、事務局2名体制です。
 取扱業務は企業法務(大企業から中小企業まで企業の規模も幅広く、業務内容も
幅広く扱っております)、一般民事(交通事故、相続、破産、家事事件等)、刑事、
プロボノ案件と幅広く取り扱っており、上記モットーを実践することを心がけてお
ります。
 場所は大阪・関西・東京だけに限らず、全国対応しております。

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◆ 2.お知らせ
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 本年は弊所主催のセミナーを3回開催することができました。
 昨今の社会情勢によりオンラインでの開催になりましたが、各回ともご参加いた
だきました皆様からご好評をいただいております。
 次回も来年2月にオンラインセミナーを予定しております。詳細が決まり次第お
知らせいたしますので、どうぞご期待ください!

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◆ 3.法律・裁判例情報
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【宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン】

 本年10月8日、国土交通省が「宅地建物取引業者による死の告知に関するガイ
ドライン」( https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo16_hh_000001_00029.html
を策定しました。このガイドラインは、これまでトラブルになることの多かったい
わゆる「事故物件」について、現時点における裁判例や取引実務に照らし、宅地建
物取引業者が負うべき責務に関して一般的に妥当とされる考え方を示したものです。
取引の対象不動産において過去に生じた人の死に関する事案について、宅地建物取
引業者による適切な調査や告知に係る判断基準がなく取引現場の判断が難しいこと
で、円滑な流通や安心できる取引が阻害されているとの指摘があったことから策定
されたものです。
 ガイドラインにおいては、取引の対象となる居住用不動産での他殺、自死、事故
死などの人の死に関する事案が対象となります。対象不動産は居住用不動産に限ら
れるため、オフィス等の居住用でない不動産は対象外です。
 調査については、宅地建物取引業者は、取引の対象となる不動産について、特段
の事情がない限りは人の死に関する事案が発生したか否かを自発的に調査すべき義
務はありませんが、販売活動や媒介活動において当該事案の存在を認識し、その内
容が取引の相手方の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる場合には、買主・借主
に対する告知義務が発生することになります。調査方法については、売主・貸主に
対し、告知書等に過去に生じた事案についての記載を求めることで、媒介活動に伴
う調査義務が果たされるものと考えられています。
 告知の要否に関しては、対象不動産において過去に他殺、自死、事故死その他原
因が明らかでない死が生じた場合には原則として買主・貸主に告げる義務がありま
すが、老衰や病死等の自然死、又は事故死に相当するものであっても、入浴中の溺
死や転倒事故、食事中の誤嚥等の日常生活の中で生じた不慮の事故死については原
則として告げる必要はありません(もっとも、発見の遅れ等に伴って特殊清掃や大
規模リフォーム等が行われた場合には例外的に告知義務が生じます)。また、賃貸
借取引の対象不動産については、人の死に関する事案等の発生から概ね3年が経過
した後は原則として告知する必要がないと考えられております(ただし、売買契約
には期間制限が設けられていませんのでご注意ください)。
 告知が必要な場合、宅地建物取引業者は買主・借主に対して調査を通じて判明し
た点を告げれば足り、事案の発生時期(特殊清掃等が行われた場合には発覚時期)、
場所、死因(不明である場合にはその旨)及び特殊清掃等が行われた場合にはその
旨を告げるものと考えられております。売主・貸主・管理業者に照会した内容をそ
のまま告げるべきと考えられており、不明である旨の回答や無回答の場合にもその
まま告げれば足ります。
 なお、人の死の発生から経過した期間や死因に拘らず、取引の対象となる不動産
における事象の存在に関して買主・借主から問われた場合やその社会的影響の大き
さから買主・借主において特別に把握しておくべき事情があると認識した場合等に
は、調査を通じて把握した点を告げなければなりません。
 今回のガイドラインの策定は人の死の告知に関する紛争の予防に役立つものと考
えられています。もっとも、このガイドラインは一般的な取り扱いを定めたもので
あり、宅地建物取引業者として具体的にどこまでの責任を負うかについては個別具
体的事情により判断されるものです。また、今回策定されたガイドラインでは対象
外とされた心理的瑕疵も多く存在します。弊所では、ガイドラインの対象事案に限
らず、これまでの裁判例等の分析を基に不動産取引に関する問題にしっかりと対応
してまいりますので、お気軽にご相談ください。

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◆ 4.独り言
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 みなさまは10月31日に行われた衆議院選挙の投票に行かれましたか?私は期
日前投票をしましたが、投票所で15分ほど並びました。投票所で並んだのは初め
てでしたので、印象深い選挙となりました。コロナ対策もあった為とは思いますが、
今回の選挙に対する国民の意識の高さが行列に表れているのかなと感じました。し
かし、今回の投票率は戦後三番目の低さと知り、自分が感じたものとのギャップに
驚くとともに、残念な気持ちになりました。「1票の重み」を感じる事件を担当し
ていることもあり、自身の貴重な権利を大事にしてもらいたいなと改めて思いまし
た(柳知幸)。

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◆ 5.最後に
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 さて、室谷総合法律事務所Lawメールニュースレター第37号はいかがでしたで
しょうか。
 「法律・裁判例情報」では「宅地建物取引業者による死の告知に関するガイド
ライン」ついてお伝えさせていただきました。いわゆる事故物件については、近
年、映画や書籍のテーマになり、広く関心を集めている分野です。今回の取り上
げましたガイドラインについて、弊所ではご相談や研修・講演講師等も多数お受
けしております。気になることがありましたらお気軽にご相談ください。
 これからも弊所Lawメールニュースレターで、法律問題や時事問題を身近で分か
りやすく感じていただければ幸いです。
 今後も、少なくとも毎月1回、皆様に有益な情報を配信できるように頑張ります!
郵送版ニュースレターについても年1回、引き続き、行う予定ですので、郵送版ニ
ュースレターもよろしくお願い致します。なお、郵送版ニュースレターは弊所のホ
ームページにてご覧いただくことも可能です。ご興味がおありでしたら是非ご覧く
ださい。
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