室谷総合法律事務所 Lawメールニュースレター(第49号)

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★★室谷総合法律事務所 Lawメールニュースレター(第49号)★★
★★2022.11.7 ★★ https://murotani-law.jp ★★​​​​​​​https://media-law.jp

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室谷総合法律事務所Lawメールニュースレター運営事務局です。
 紅葉の候、ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。
 大阪ではようやく木々が色づいてきました。高く晴れた空に赤や黄色の葉がよく映
 えます。秋の味覚も出回り、目にも舌にも嬉しい季節を楽しんでいただきたいと存
じます。
 それでは、第49号も法律関連情報や弁護士の日常、考えていることなどをお届け
します。皆様の毎日に少しでもお役に立てれば幸いです。
 是非、ご覧ください!

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◆ 1.室谷総合法律事務所とは・・・
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「全面的に信頼できる法律事務所であること」
「専門的かつ総合的な法律事務所であること」
「社会正義を重んじる法律事務所であること」
をモットーにしている法律事務所です。現在、弁護士3名、事務局2名体制です。
 取扱業務は企業法務(大企業から中小企業まで企業の規模も幅広く、業務内容も
幅広く扱っております)、一般民事(交通事故、相続、破産、家事事件等)、刑事、
プロボノ案件と幅広く取り扱っており、上記モットーを実践することを心がけてお
ります。
 場所は大阪・関西・東京だけに限らず、全国対応しております。

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◆ 2.お知らせ
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◎2022年11月22日に一般社団法人日本建築材料協会主催の講演会にて、
 「取引トラブル防止と対処法~契約の基本と対応策~」をテーマに代表弁護士室
 谷光一郎が講師を務めさせていただきます。

◎下記の日程で放送・配信されていますアニメ「ヒューマンバグ大学」の法律監修
 を代表弁護士室谷光一郎が務めさせていただいております。
                  記
 Prime Video見放題独占配信:10月5日より毎週水曜22:00~
 TOKYO MX:10月5日より毎週水曜22:00~
 BSフジ:10月6日より毎週木曜24:30~
 サンテレビ:10月6日より毎週木曜24:30~
 AT-X:10月18日より毎週火曜23:30~
 (※リピート放送 毎週(木)11:30/毎週(月)17:30)
 リンク:https://humanbug-anime.com/onair/

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◆ 3.法律・裁判例情報
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【会社におけるハラスメント対応】
 
 近年、ハラスメント問題が頻繁に取り上げられるようになりました。ハラスメン
トの典型は、1つの会社に所属する者の間で生じるトラブルですが、フリーランス
や副業者が増加してきたことに伴って、会社と他社の個人(フリーランスの個人事
業主や会社と業務委託契約を結んだ受託者従業員等を含む)の間でも問題となって
きています。
 本年5月25日、東京地裁は、フリーライターの女性がセクシュアルハラスメン
ト(以下「セクハラ」といいます)を受けたとして、業務委託契約の相手である美
容エステティックサロンとその経営者を訴えた裁判で、会社に安全配慮義務違反が
あったと認定し、損害賠償等の支払いを命じました(東京地裁令和4年5月25日
判決)。本件は、被告であるエステティックサロンとの間で、美容に関するウエブ
サイトの記事執筆等を内容とする業務委託契約を締結していた原告の女性が、被告
代表者からセクハラ行為を受けたとして慰謝料等の請求を行った事案です。争点の
1つは、原告と被告会社間の契約が雇用契約でない場合も、被告会社が行為者の行
為について賠償責任を負うのか、という点にありました。つまり、雇用契約が締結
されている場合には、労働契約法第5条に基づき会社は従業員に対して安全配慮義
務を負いますが、本件における原告と被告会社間における契約は業務委託契約であ
り、直接の労働契約関係が存在しないことから、労働契約上の安全配慮義務を負う
ことはありません。しかし、フリーランスとして委託者のために業務を行う場合と、
労働者が雇用契約に基づいて労務を行う場合では、委託者が指示を出し、それを受
けて受託者が業務を行う点で雇用契約における指揮命令関係と類似しています。そ
のような関係からは、指示を出す委託者が受託者より優位に立つことが多く、ハラ
スメント行為が起きうるという構図は、雇用契約の場合と同様であることから、委
託者である被告会社にも信義則に基づき安全配慮義務が認められるのではないかが
争点となりました。
 この点、上記判決では、原告が実質的に被告会社の指揮監督下で労務提供する立
場にあったと認定した上で、被告会社には原告に対し、原告がその生命、身体等の
安全を確保しつつ労務を提供することができるよう必要な配慮をすべき信義則上の
義務を負っていたとし、本件における被告会社の当該安全配慮義務違反を認めまし
た。本件は、直接の雇用契約のないフリーランスに対するハラスメントも違法とな
り、行為者個人だけでなく、取引関係にある会社も賠償責任を負うことを明確にし
た点で意義があるといえます。
 また、最近はカスタマーハラスメント(消費者から商品やサービスを提供してい
る企業の従業員に対して行う度を越した要求や理不尽なクレーム等のハラスメント。
以下「カスハラ」といいます)も注目されています。カスハラ対応により従業員の
時間が消費されるだけでなく、労働者の精神が疲弊してしまい、その程度がひどい
場合は退職を余儀なくされることもあります。そのため、事前のカスハラ対策を講
じていなかった場合やカスハラを認識しながら対応しなかったことが安全配慮義務
に反するとして損害賠償責任を問われる可能性も考えられます。
 このように、これまでは主に1つの会社に所属する者の間で生じるトラブルとし
てイメージされていたハラスメントですが、雇用契約でない契約形態の場合や何ら
契約関係にない場合にも企業としてハラスメント該当性や事前の対策を検討しなけ
ればならないものといえます。弊所では、厚労省が公表する指針や今後の裁判例に
も注視し、これらの検討・対応をしっかりと行ってまいりますので、お気軽にご相
談ください。

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◆ 4.独り言
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 先日、東京地方裁判所での期日の帰りに日比谷を通りました。カフェでコーヒー
を飲んでから移動しようと何気なく寄ったのですが、建物の間にある大きな広場で
映画が流れていて驚きました。それと同時に、野外広場に設置された大きなスクリ
ーンの前に並べられた椅子に座り、少し肌寒い気温の中、コーヒーを片手に洋画鑑
賞をする人を見て、とても素敵な時間の過ごし方だなと羨ましくなりました。洋画
を鑑賞する機会は今までも少なかったのですが、映画館で迫力のある音と映像で楽
しむちょっと非日常の時間はワクワクして好きです。最近はゆっくりと映画を見る
ことができていなかったので、久しぶりにポップコーンでも買って映画鑑賞しよう
かなと思いました(堀ノ内)。

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◆ 5.最後に
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 さて、室谷総合法律事務所Lawメールニュースレター第48号はいかがでしたで
しょうか。
 今回の「法律・裁判例情報」では企業におけるハラスメント対応についてお伝え
させていただきました。これからのハラスメント対応は、典型的な同じ会社に所属
する者間のトラブルにとどまらず、雇用契約でない契約形態の場合や何ら契約関係
にない場合にも企業としてハラスメント該当性や事前の対策を検討しなければなら
ないものとなってきました。
 当事務所ではハラスメント対応に関する法律相談や研修・講演講師等も多数お受
けしております。気になることがありましたらお気軽にご相談ください。
 これからも弊所Lawメールニュースレターで、法律問題や時事問題を身近で分か
りやすく感じていただければ幸いです。
 今後も、少なくとも毎月1回、皆様に有益な情報を配信できるように頑張ります!
郵送版ニュースレターについても年1回、引き続き、行う予定ですので、郵送版ニ
ュースレターもよろしくお願い致します。なお、郵送版ニュースレターは弊所のホ
ームページにてご覧いただくことも可能です。ご興味がおありでしたら是非ご覧く
ださい。
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